※早稲田スポーツ新聞会 http://wasedasports.com/
2017.10.07
第93回日本選手権 10月6日 東京辰巳国際水泳場
藤村に惜敗するも、日本選手権を笑顔で終える
TEAM | 1P | 2P | 3P | 4P | 計 |
藤村 | 2 | 1 | 3 | 2 | 8 |
早大 | 1 | 3 | 1 | 2 | 7 |
現体制で挑む最後の大会となる日本選手権が始まった。関東学生リーグ戦(リーグ戦)と日本学生選手権(インカレ)で納得のいく結果を残せていない早大がこの大会にかける思いは並大抵のものではない。「インカレでの敗戦が全員をプラスの思考に変えました。絶対に勝つという気持ちで臨んで、チーム全体のやる気が本当に高まっていたと思います」と徳用万里奈(社4=埼玉・秀明英光)は試合前の意気込みを語った。内なる闘志を燃やしながらも笑顔で入場した選手たちは、これまでの練習が形になってきたことの期待に加え、早大というチームで戦えることの幸せを感じていたという。試合開始の合図が会場に鳴り響き、選手たちは一斉に泳ぎだす。早大は経験豊富な相手に序盤はリードを許すも、第2ピリオドにテンポよく3連続得点を決めて逆転。前半を4-3で折り返した。点差を広げていきたい後半だったが、得点を思うように伸ばすことができなかった。試合終了間際、相手選手の退水(※)から攻撃の流れを呼び込んだ早大。1点差まで追いついたものの、反撃及ばず、藤村に7―8で惜しくも敗れた。
早大ボールで始まった試合。序盤は動きが少なく、相手の出方を伺って少し消極的になっている印象を受けた。均衡を先に破ったのは藤村の選手が放ったシュート。経験豊富な相手チームのペースに飲まれて失点を重ねた早大だったが、徐々に普段通りの動きが見られるように。第2ピリオドで百田恵梨花(社2=埼玉・秀明英光)がカウンターを決めると、一気に流れは早大側へ。土屋セナ(創理1=千葉・芝浦工大柏)のゴールで同点に追いつくと、続けて大竹いこい(スポ4=東京・藤村女)が得点を決めて逆転。1点をリードして前半を折り返した。
後半も勢いに乗りたい早大だったが、集中力が切れて守備が手薄になってしまった。「隙を狙われてシュートを打たれてしまったので、競っている中でのディフェンスをもっと強化するべきだった」と大竹は敗因を分析。しかし、早大のゴールを守る松岡美有(スポ3=埼玉・秀明英光)の動きが冴えていたことに加えて、相手にしっかりと当たって守備ができており、失点を最小限で抑えたのではないだろうか。悔やむべくは得点のチャンスでシュートが決まらなかったことだろう。これに対して齋藤有寿主将(スポ4=山形工)は「シューターの得点に対する貪欲さが欠けたことが、シュートに迷いを生んでしまった。」と反省点を述べた。試合終了間際、小泉まお(教3=東京・中大付)から逆サイドでパスをうけた齋藤がゴールすると、再び流れは早大に。相手選手の退水から攻撃のチャンスを得るも、早大が放ったボールは相手キーパーに弾かれてしまう。あと一歩、早大の反撃は届かなかった。試合終了の音が会場に鳴り響く――。藤村に7-8で惜敗し、早大の日本選手権への挑戦は終わった。
「最高のチームでした」と選手たちは口をそろえる。大久保映見(人4=大阪・茨木)は「早大は相手を思いやることのできる優しいチームで、それが最後はプレーにも結び付いてきた」と感じていたという。この大会で4年生は引退となり、早大水球部は次の代へと受け継がれる。新たな主将も発表され、役目を終えた齋藤は「早大という伝統もあり、誉れ高い大学で水球ができたことは本当に幸せだった」と早大での水球生活を振り返ると同時に、後輩に向けて「過程も大切にしつつ、結果も出せるような心身ともに強いチームになってほしい」と思いを託した。引退する4年生にとって、そして来季からの早大水球部を担う世代にとって、この1年間の水球生活は今後の支えとなるに違いない。
※日刊スポーツ https://www.nikkansports.com/
藤村が2年連続決勝進出、GK青木「集中」水球女子
[2017年10月7日22時28分]
<女子水球:日本選手権:藤村7-6秀明水球クラブ>◇準決勝◇7日◇東京・辰巳国際水泳場
昨年準優勝で、3年ぶりの優勝を狙う藤村は、秀明水球クラブとの接戦を制し、2年連続で決勝へ駒を進めた。
日本代表のGKも務める青木美友(24)は「接戦を勝ちきれたのは8日の決勝につながる」と満足げな表情だった。
昨年の秀明水球クラブとの決勝では、第1ピリオドで1点も奪えず、リードされる展開に。追い上げきれずに10-12で敗れた。「去年のような展開にならないように、明日(8日)の決勝は集中して臨みたい」と意気込んだ。
秀明英光高が同系列チーム対決制し3位 水球女子
[2017年10月8日20時23分]
<水球日本選手権:秀明英光高14-11秀明水球クラブ>◇8日◇東京・辰巳国際水泳場◇女子3位決定戦
同系列チームの対決となった3位決定戦を制したのは、埼玉・秀明英光高だった。
1点を追う第4ピリオド。残り57秒のところで10-10の同点に追いつき、勝負の行方はペナルティーシュートアウト戦へ。サッカーでいうPK戦で、GKと1対1で正対し、交互にシュートを行う。1番手の岩野夏帆(3年)から4連続でシュートを決め、勝利を決めた。
主将の飯田鈴可(3年)は笑顔で勝利の喜びをかみしめ「もっとレベルアップしたい。東京五輪は目標の1つです」とさらに高みを目指してゆく。
秀明大が藤村に快勝し初V、水球女子初の五輪切符
[2017年10月8日20時20分]
<水球日本選手権:秀明大18-5藤村>◇8日◇東京・辰巳国際水泳場◇女子決勝
日本代表を7人擁する秀明大は、昨年準優勝の藤村に快勝し、初優勝を決めた。
日本代表の主将も務める鈴木琴莉(20)は「みんなに助けられたから勝てた。もっと上を目指して詰めていきたい」とチームメートに感謝していた。
東京五輪では、水球女子初の五輪出場となる。「今の1番の目標は東京五輪だけど、それまでの目の前の試合に勝ちたい」と言った。
日本代表監督も兼任する加藤英雄監督(56)は「この子たちは質の高い練習をやってきた。スピード、持久力は世界でもトップクラスです」とほめたたえた。